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石鹸シャンプーの効果は?残留性は低いが高刺激で安全とは言えない!

石鹸シャンプー

世間では『合成界面活性剤』がものすごく悪者扱いされています。

しかし、それとは反対に低刺激でとても肌に安全だと一般的に認識されているのが、『石鹸』と呼ばれる界面活性剤です。

(まれに石鹸は界面活性剤ではないと勘違いしている方がいますが、立派な界面活性剤です)

石鹸は日本でははるか昔から使われており、ラウレス硫酸ナトリウムなどの合成界面活性剤のように長いカタカナの名前でないことも皆さんがなんとなく安心して使用できる理由の一つではないかと思います。

また、様々な本やインターネットなどでも合成界面活性剤より石鹸の方が安全ですと謳っているので、その風潮はますます強くなる一方です。

しかし・・・本当にそうなのでしょうか?

世間で言われているように石鹸は安全で万能な界面活性剤なのでしょうか?

今回は、石鹸が合成界面活性剤と比べてどんな性質があるのか詳しく見ていきたいと思います。

石鹸って一体何?

最初に合成界面活性剤と石鹸の比較と書きましたが、実は石鹸も立派な合成界面活性剤です。

常に合成界面活性剤と比較されていることから、石鹸は天然の界面活性剤だと勘違いしてしまう方が大勢いますが、違います。

冷静に考えればわかることですが、石鹸は自然にできるものではなく、化学的に合成させて作ります。

なので、石鹸の正式な表記の仕方は『セッケン』となります。

(ここからは石鹸をセッケンと書きます)

では、セッケンのつくり方ですが、油脂と水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを反応させて作ります。

(固形セッケンの場合は水酸化ナトリウム液体セッケンの場合は水酸化カリウム)

油脂が弱酸性で水酸化ナトリウムが強アルカリ性であることから、セッケンは弱アルカリ性となるので、高い洗浄力と高い発泡性を兼ね備えた陰イオン系界面活性剤と分類されます。

つまり、れっきとした合成界面活性剤ということになります。

製品の成分表における石鹸の表記の仕方

化粧品は配合されている全成分を配合量順に記載するルールとなっています。

そこで、その製品に石鹸が含まれていたら、どのように表記されるのかパターンごとに紹介していきます。

そのまま表記される場合

・カリ石けん素地
・石けん素地

このように表記してくれたら一番わかりやすいですね!普通に石けんと書いてくれているのでその製品の主成分がセッケンであることがすぐにわかります。

界面活性剤の名前の場合

固形石けん
ラウリン酸Na ミリスチン酸Na ステアリン酸Na オレイン酸Na パルミチン酸Na

液体石けん
ラウリン酸K ミリスチン酸K ステアリン酸K オレイン酸K パルミチン酸K

これは少しわかりにくいですが、先程説明したようにセッケンは油脂と水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムを反応させて作るのでラウリン酸Naの場合、ラウリン酸が油脂の部分でNaは水酸化ナトリウム、Kだと水酸化カリウムということになります。

なので『油脂名+NaまたはK』と書かれていればセッケン配合ということになります。

原料名で書かれる場合

すべての成分をバラして書くパターンで非常にわかりにくいです。

この場合は、『グリセリン』+(ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸など)+水酸化Naまたは水酸化Kという表記の仕方です。

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上記の画像のように、必ずしも続けて書かれていないので、注意して見るようにしてください。

油脂はラウリン酸などだいたい3種類ぐらいのものを使用していることが多いです。

簡単に言ってしまえば、ラウリン酸やステアリン酸などの脂肪酸が3種類ぐらい書かれていて、それにグリセリンや水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが書かれていたらその製品の主成分はセッケンということになります。

セッケンシャンプーの効果は?

ここまでの説明で、セッケンというものが思っていたものと違うな・・と思った人も多くいるかもしれませんが、セッケンというものがどうゆうものか理解できたところで、セッケンシャンプーの効果はどのようなものになるか見ていきましょう。

セッケンシャンプーの長所

・高い洗浄力と高い発泡性がある
・価格を抑えて製造できる
・残留性が少ない
・生分解性が高い(微生物に分解されやすく、環境に優しいと言われている)

先程も説明したように、セッケンは界面活性剤では珍しく『弱アルカリ性』となります。

アカや皮脂などの人の汚れが弱酸性なので、セッケンはこれらの汚れにとても強い洗浄力を発揮します。

そして発泡性とは泡立ちのことですね。

それから、価格を抑えて製造できるということで、これほどの高洗浄力を持った洗剤を安く購入できるというところが人気の秘密だと思います。

そして、最もセッケンが優れていると言われている点は、高い生分解性低い残留性です。

セッケンは濃度が薄まったり、アルカリ性でなくなると界面活性剤としての機能を果たさなくなります。

(これがセッケンは界面活性剤でないと勘違いされる理由)

そのため、微生物に分解されやすいので環境に優しいし、洗い残して肌に残留したセッケンも皮膚常在菌によってすぐに分解されてしまうので、刺激が長続きしないという長所をもっています。

そのような長所がある上に、現在では無添加洗剤といえばセッケンで、合成界面活性剤が危険という世間の認識が相まって、今非常に肌に優しく優れた洗剤のイメージで人気を博しています。

しかし、そんなセッケンももちろん長所ばかりではありません。

もし本当にセッケンが短所のない万能の界面活性剤なら、わざわざ嫌われてまで合成界面活性剤をつくるでしょうか?

つくりませんよね。

そんな古くから使われているセッケンにも短所があるから、今現在までに様々な界面活性剤が使われてきているのです。

セッケンシャンプーの短所

・洗浄力が強すぎて敏感肌の方には刺激が強い
・水酸化ナトリウムは劇物である(手作りは危険)
・アルカリ性である
・不安定な性質をもつ

実はセッケンの短所はたくさんあり、この短所を見ていけば、いかにシャンプーには向いていないかということがわかると思いますので、順番に説明していきたいと思います。

まず、先程は長所に挙げた高い洗浄力ですが、セッケンは洗浄力が高すぎるので、皮膚にある余分な脂まで取り除いてしまいます。

普通の人の肌には問題ないのですが、敏感肌やアトピーもちの方にはかなりの刺激があるので、絶対に使用してはいけません。

その理由もセッケンはアルカリ性だからです。

頭皮も肌も弱酸性なので、弱酸性の肌がアルカリ剤に触れることで皮膚はアルカリ性に傾いてしまいます。

ですが、もしセッケンをボディーソープに使用した場合は、皮膚常在菌がセッケンを分解してくれるので刺激は長く続かない分まだいいのですが・・・

しかし、髪の毛にはどうでしょうか?

髪の毛には皮膚のように分解してくれるものが何もないので、アルカリ性に傾いたら、しばらくそのままアルカリ性に傾いたままということになります。

どうゆうことかというと、髪の毛の外側を構成しているキューティクルは弱酸性で閉じてアルカリ性で開くという性質を持っています。

なので、セッケンシャンプーを使用するとキューティクルが開きっぱなしということになるので、かなりきしみます。

カラーやパーマをかけて髪がきしむ経験をした方はわかると思いますが、これもセッケンシャンプーと同様に、カラー剤やパーマ剤がアルカリ性で出来ているからです。

なぜアルカリ性でできているかというと、これも同じようにアルカリ性でキューティクルを開かせて、カラーであれば、そこに色を流し込むという作業で髪の毛をカラーリングしているからです。

通常では、カラーやパーマをして髪の毛をアルカリ性に傾けてしまったら、弱酸性のシャンプーを使用して毎日少しずつ髪の毛を本来の弱酸性に近づけなければなりません。

ですが、セッケンシャンプーは弱酸性どころか弱アルカリ性になっているので、セッケンシャンプーを使っていたら、いつまでたっても髪の毛はアルカリ性のままということになってしまいます。

これだけでもセッケンがいかにシャンプーに不向きであるかがわかると思います。

残留性は低いが・・・

そしてもう一つのデメリットは実に不安定な界面活性剤ということです。

日本の水道水は基本的に軟水なのであまり問題にならないかもしれませんが、一部の地域では硬水に近いところもあります。

金属イオンの多い硬水のもとでセッケンを使うと、セッケンは洗剤としての効力をなくしてしまいます

これは、金属イオンが先にセッケンと反応してしまうからであり、そうなると石鹸は洗剤としての効力をすべて失ってしまうのです。

それほど不安定な性質をもっているので、安定を求めるシャンプーでの成分としては不向きと言えます。

しかし、不安定というのは裏を返せば残留性が低いというメリットがあります。

安定している洗剤はどれだけ水で流しても安定しているため、洗剤は洗剤のままですが、不安性という性質は少し水がまざるだけで石鹸ではなくなるので、肌や頭皮に残留することはありえません。

つまり、例えばハンドソープで石鹸を使用した場合、石鹸で手を洗っている間の刺激は強いのですが、水で流した瞬間に不安定な石鹸は石鹸でなくなるので、皮膚への残留はしないということになります。

では、高い生分解に関してはどうでしょうか?

高い生分解が環境に優しいと評価する専門家もいますが、高すぎる生分解性は、逆に微生物を活性化させてしまうので、今度はプランクトン異常発生などの問題を引き起こします。

このように、世間のイメージでは低刺激で完璧なセッケンですが、意外にもデメリットは多いのです。

まとめ

セッケンには意外と短所があることにびっくりされた方も多いと思います。

こんな石鹸ですが、未だにセッケンは優れたものと思われていますし、私もシャンプーではありませんが、小さい時に肌荒れに悩んでいて皮膚科に行ったところ、セッケンで体を洗うのを勧められました。

そして言われたとおりに使っていた市販のボディーソープからセッケンに変えたところ、肌荒れが治ったという経験を持っています。

なので、高級アルコール系などの刺激の強い合成界面活性剤に比べると、セッケンは残留性がない分安全性が高いと言えるでしょう。

しかし、今ではもっとも低刺激と言われる界面活性剤の一つにアミノ酸系界面活性剤というものがあります。

これももちろん合成界面活性剤ですが、高級アルコール系やセッケンとは比較にならないぐらい低刺激で残留性も低いです。

そのアミノ酸系界面活性剤を配合したシャンプーをアミノ酸シャンプーと呼んでいますが、この種類のシャンプーはほとんどが弱酸性で配合されており、今は一番肌には優しいとされていますので、敏感肌に悩んでいる方は是非試してみてください。

合成界面活性剤は、いろんな分類に分けられているほど、ものすごくたくさんの種類があります。

確かにラウリル硫酸ナトリウムなどの、セッケンを超える危険な合成界面活性剤もたくさんあります。

しかし、それとは反対にセッケンよりはるかに低刺激の合成界面活性剤も、これまたたくさんあります。

そんなたくさんの種類のある活性剤を、単純に合成界面活性剤という一つのくくりにして、危険!と決め付けて全てのものを悪く言うのは知識のなさを感じずにはいられません。

是非ともこのサイトを通して、正しい知識でシャンプーを選んでいただけたらと思います。

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