アデノバイタルシャンプーに育毛効果はあるの?プロの成分解析
大手化粧品メーカーである資生堂から次世代の育毛特化シャンプーとして販売されているアデノバイタルシャンプーですが、その実力はどうなのでしょうか?
誰もが知っている大手メーカーから発売されているということと洗練されたパッケージデザインからとても高品質なシャンプーに見えるのですが、シャンプーにおいて大事なのはメーカーでもなければパッケージデザインでもなく、中身である全成分です。
化粧品は全成分の表示義務があるのでこれを利用しない手はありません。
今回も、しっかり成分からこのシャンプーを解析していきたいと思います。
目次
アデノバイタルシャンプーの全成分
水、ラウレス硫酸Na、コカミドプロピルベタイン、PEG-2ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸Na、ソルビトール、ラウリン酸PEG-2、ココイルメチルタウリンNa、塩化Na、ポリクオタニウム-10、メントール、ベタイン、ポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-11、グリチルリチン酸2K、酢酸トコフェロール、メタケイ酸アルミン酸Mg、アルギニン、ポップエキス、サンショウエキス、チオタウリン、オノエスエキス、シソエキス、クエン酸、クエン酸Na、アデノシン、エタノール、メチルタウリン酸Na、EDTA-2Na、BG、安息香酸Na、フェノキシエタノール、香料
アデノバイタルシャンプーデータ
洗浄力:
市販の低品質成分代表であるラウレス硫酸Naが主成分です。
洗浄力は極めて高いが、その分頭皮への刺激も極めて高い。
低刺激性:
ラウレス硫酸Naの刺激性が高いです。
しっとり感:
ラウレス硫酸Naなのにノンシリコン処方なので、しっとり感はないです。
ダメージ補修成分:
全く配合されておりません。
コスパ:
容量:250ml
価格:2700円
総合評価:
ドラッグストアなどに並んでいる低価格のシャンプーとほとんど変わらない内容です。
育毛効果はあるの?
初めに結論からお話すると、このシャンプーに『発毛・育毛』効果は全くありません。
使用後に水で洗い流してしまうシャンプーでは絶対に育毛はできません。
どれだけ良い成分が配合されていても、シャンプー後にすすぐことでその成分のほとんどが水に流れてしまいます。
しかし、薄毛などの頭皮トラブルに悩む方にシャンプーが全く役に立たないわけではありません。
低刺激のシャンプーを使用することで、頭皮環境を整え、薄毛を防止してくれます。
では、このシャンプーは低刺激の優れたシャンプーなのでしょうか?
シャンプーで最も大切な洗浄成分から順番に見ていきたいと思います。
最も大切な洗浄成分の品質は?
・コカミドプロピルベタイン
・PEG-2ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸Na
このシャンプーには3種類の洗浄成分が配合されていますが、特にこれといった特徴はありません。
まず、ラウレス硫酸Naですがこの成分は市販の安いシャンプーのメイン洗浄成分として最も使用されているもので、特徴は『高刺激+高洗浄力』です。
ちなみに高洗浄力は決して良い表現ではなく、頭皮を洗うには強すぎるほどの洗浄力という意味です。
頭皮を洗うのにこれほどの成分は必要はありません。
一応コカミドプロピルベタインを配合して刺激緩和をはかっていますが、これだけのことでラウレス硫酸Naの刺激は全く緩和されません。
発毛・育毛シャンプーと言いたいのであれば、もう少し頭皮の刺激のことを考えて低刺激の洗浄成分をメインにしてほしいところです。
PEG-2ヤシ脂肪酸アミドMEA硫酸Naは刺激性という意味ではほとんど無視でき、おそらく泡立ちをよくする目的で配合されているものになります。
ちなみにココイルメチルタウリンNaも洗浄成分ですが、おそらくほんの微量しか配合されていないと思うので、解析では無視します。
ノンシリコン処方のデメリット
このシャンプーはノンシリコン処方です。
しかし、ラウレス硫酸Naのような高洗浄力の洗浄成分を配合した場合、絶対にシリコンは配合しなければなりません。
でないと、髪の毛が痛みます。
シリコンはとても悪者扱いされる成分ですが、シリコン自体は全く悪いものではありません。
ですが、シリコンイメージが悪いからノンシリコンシャンプーにしたのだと思います。
しかし、このシャンプーはノンシリコン処方のわりにはおそらくあまりきしまないと思います。
その理由は3種類のカチオンポリマーが配合されているからです。
成分表ではポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-7とポリクオタニウム-11がそれにあたるのですが、この成分が配合されていることで、きしみが緩和されてシリコンと同じような役割を果たしてくれています。
しかし、こちらは若干の刺激があるので同じきしみ緩和が目的であるのであれば刺激性が全くないシリコンを配合すべきです。
その他の成分の効果はある?
その他のエキス系の成分などは配合量が微量であり、影響力のあるものはおそらくなく若干保湿力が上がるぐらいの効果しかありません。
シャンプーは洗浄成分がすべてです。
いくら保湿成分をたくさん配合しても、洗浄成分の洗浄力が強すぎて頭皮の乾燥を招いていては意味がありません。
まとめ
このシャンプーでは当然育毛効果は期待できません。
そればかりか、洗浄力が強すぎるので頭皮環境を整えることもできない内容となっているので、フケ・かゆみ・枝毛などのトラブルが発生するおそれもあります。
頭皮環境を整えたいのであれば、メイン洗浄成分にアミノ酸系を使用した『本物のアミノ酸シャンプー』です。
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